顧客から預かった情報資産を守り、安心・安全なサービスを提供
アルファテックス株式会社は、「コンサルティングサービス」「業務サービス(BPO)」「ITサービス」の3つの軸で事業を展開し、「IT+現場力」を強みに企業のバックオフィス業務の改善や支援を行っています。1987年の創業以来、100%直接取引を掲げ、顧客の環境に入り込んだサービスを提供しています。高品質な技術力と安心・安全なサービスを提供し続けられるよう、情報資産の安全性の確保には万全を期しています。また昨今は、ISO27001の改定に伴い変更した組織の情報保護プロセスに合わせて、社内の運用ルールを策定しています。
セキュリティ対策について、同社情報システム担当部門 稲垣 眞奈美氏は、「顧客の経理業務を請け負っていることもあり、それらに関する重要データをお預かりしています。そのため、セキュリティの安全性を損なうことで顧客の信頼を失いかねません。顧客の大事なデータを守るために、社内で利用するシステムの選定には、特に細心の注意を払っています」といいます。プライバシーマークやISOを取得しているかなどの細かいチェックを含め、慎重に検討しています。
全従業員のPC環境で「f-FILTER」を活用
同社は、2018年にWebセキュリティ製品「i-FILTER@Cloud」とメールセキュリティ製品「m-FILTER@Cloud」を導入、その後2021年にはPPAP対策として「m-FILTER@Cloud」のオプションである「暗号化強固オプション」を導入しました。「暗号化強固オプション」は、ファイルセキュリティ製品「FinalCode」の一部の機能を利用できるオプションで、メール送信時に添付ファイルが自動的に独自暗号化された状態で送信されます。添付ファイルを閲覧権限のある受信者にのみ閲覧させることで安全なデータの受け渡しを実現します。稲垣氏は「強固なデータ保護や柔軟な権限変更が行えて安心でした」と話します。
その後同社は、DLP・ファイル転送サービス「f-FILTER」の発売を機に、よりスマートな活用が期待できる「f-FILTER」を全従業員のPC環境で導入し、2024年より利用を切り替えました。「f-FILTER」は、5つの情報漏えい対策機能で重要情報を守り安全なファイル転送を実現する製品です。稲垣氏は、「『f-FILTER』はかねてより実現したかったURLダウンロード形式で、送信側・受信側の双方にとって利便性が高く、メールにファイルを添付するだけという『暗号化強固オプション』と同じ操作でセキュリティが担保される操作性の良さが魅力でした」と話します。
また、当初「f-FILTER」オプション版の利用を検討していた中で、最終的に製品版を採用した理由については、「製品版は、オプション版にはないメール送信時のDLP・ファイル判定機能が利用できますし、将来的な『i-FILTER@Cloud』との連携を見越して選択しました」といいます。
ファイル容量によって、2パターンの運用を実施
同社では、「m-FILTER@Cloud」と連携したメールでの活用と、「f-FILTER」にファイルをアップロードして活用する場合の2パターンで運用しており、ファイル容量によって使い分けています。
メールでの活用は、「m-FILTER@Cloud」でメールを一定時間保留している間に、予め設定したルールに基づきメールを送信するかどうか、「f-FILTER」のDLP・ファイル判定機能で添付ファイルに重要情報が含まれていないかなど厳重なチェックを行った後に送信する運用です。これらは全て自動で行われるため、管理者は最初に行うユーザー登録とルール設定を済ませれば、その他に都度発生する対応はありません。
システム開発用のテストデータなど、メールに添付できないファイル容量の大きいものは「f-FILTER」にファイルをアップロードして活用しています。アップロード時はDLPやファイル判定、上長承認、アンチウイルスなど、4つの観点でファイルチェックを行い、転送後はファイルの一時閲覧禁止や取り扱い状況を確認できることから安全な運用ができています。
シンプルな設定と操作で、管理者・従業員ともにスムーズな活用を実現
稲垣氏は「f-FILTER」の管理画面の操作方法について、「以前から『i-FILTER@Cloud』や『m-FILTER@Cloud』を活用していたことで管理画面に触り慣れており、ゼロから操作やルールを覚える手間がかからずに済みました」と話し、初期設定が容易であること、管理者によるログ確認の手間がかからない点や他のシステムに比べて項目数が少なくシンプルで分かりやすい点をご評価いただきました。
さらに、「『f-FILTER』導入後に、社内向け説明会を行った際は、メール送信方法に関する質問はほとんどなく、日々の社内からの問合せも劇的に減り、スムーズに利用できています」といいます。
デジタルアーツの製品を活用することは、顧客から共有された数々の重要データを取り扱う同社にとって、セキュリティの高さと信頼性を勝ち取るためのアピールポイントとして役立っているとのことです。
また、他社クラウドストレージや生成AIの活用を加速させるにあたって、「i-FILTER@Cloud」との連携も検討しているとのことです。
同社は、今後も利便性を損なわないセキュリティ対策を講じていくと共に、「サービスは終わりのない物語」と捉え、顧客の成長を支え、結果を出すサービスカンパニーとして、世の中のバックオフィス業務を場所・モノ・時間から解放するために努めていくとしています。
- ※本導入事例は2024年8月時点の内容です。