相鉄ビジネスサービスと連携し、セキュリティ対策を強化
同社は、相鉄グループの運輸業を担う中核企業として鉄道事業を展開しています。相鉄線は、都内へのアクセスがよく、その沿線は落ち着いた雰囲気の住宅街には大きな公園や緑が多く残っており、子育てがしやすいなど、利便性と暮らしやすさを兼ね備えた地域です。
2023年の相鉄・東急新横浜線全線開業により、新横浜駅での新幹線アクセスが飛躍的に向上し、神奈川県から渋谷・新宿・目黒方面などの相互直通運転による首都圏の広域鉄道ネットワークが実現しました。
同社は情報セキュリティを主幹しているグループシェアードサービス会社である相鉄ビジネスサービス株式会社と強固に連携し、情報セキュリティ対策を行っています。
セキュリティ対策について、同社 経営統括部課長 與名本(よなもと)崇(たかし) 氏は、「最新の脅威に対応するべく、継続的な改善を意識することで、安全なデジタル環境を構築しています。
セキュリティの透明性を高めることで、社外・社内に対し、安心して情報共有ができるよう努めています」と述べます。
特定のブラウザに依存しないWebアクセス管理を目指し、
Webセキュリティ製品「i-FILTER@Cloud」有害情報対策版を採用
同社は、デジタルアーツのWebセキュリティ製品「i-FILTER@Cloud」有害情報対策版を採用し、本社業務や乗務員、車両保守、駅員、鉄道施設関係の保守などを行う従業員が利用する約1,100台のタブレット環境に導入しています。
「i-FILTER@Cloud」有害情報対策版は、有害情報や業務に関係のないWebサイトの閲覧や内部からの情報漏えいを防ぐことができるWebセキュリティのクラウドサービスです。端末のアクセスログ管理や、Webサービスの利用制御によって、シャドーIT対策も実現します。
同社はこれまで、MDM製品のWebフィルタリングソフトを利用していましたが、対応ブラウザが限定されていました。クラウドサービスによっては、ブラウザが対応しておらず、正常にサービスが稼働しないといった課題がありました。そこで、ブラウザに依存しないWebセキュリティ製品への切り替えを検討していました。
「i-FILTER@Cloud」有害情報対策版の決め手について、実際に運用を担当している相鉄ビジネスサービス システム担当 主任 吉田 巧 氏は、「『i-FILTER@Cloud』では、あらゆるブラウザで従業員のアクセス管理が行えることに加えて、きめ細やかなルール設定やその他の機能、価格や管理画面のUIにおいても利用中のソフトを上回っていました。また、PC環境で『i-FILTER』を利用していたことがあり、使い勝手も把握していたことから、違和感なく運用できると思い、選定しました」といいます。
全社一律でルールを設定管理のしやすさを評価
同社では、会社が貸与しているタブレット端末を私的利用できないよう、業務に関係のないカテゴリをブロックし、Webサイトのアクセスを制限しています。
相鉄ビジネスサービス システム担当 主任 吉田 巧 氏は「運用者として感じるのは、管理のしやすさです。以前利用していたソフトは、アクセス制御したいものをキーワードで登録する仕様であったことから、意図していないケースで安全なWebサイトへのアクセスがブロックされるなど、一部不便な部分がありました。一方で、『i-FILTER@Cloud』はデジタルアーツが用意したカテゴリでWebアクセスのルールを設定でき、アクセスを許可しているカテゴリにおいてイレギュラーなケースがなく助かっています」と話します。
セキュリティ対策の展望
今後も相鉄ビジネスサービスと密に連携し、従業員への教育の機会を設けることで全社的な情報リテラシーレベルの引き上げに注力していきます。加えて、セキュリティ対策製品の導入やセキュリティガイドライン策定の検討を進めていくことで、ローカルネットワーク以外でも安全なセキュリティ環境を構築できるよう努めていく考えです。
リモートワークの定着により、鉄道需要はコロナ禍以前の水準を上回る回復が厳しい状況にあるものの、安全・安定輸送と持続可能な輸送サービスの提供を目指し、さらなる利便性向上に努めることで、「選ばれる沿線」になるよう邁進していくとのことです。
- ※本導入事例は2024年12月時点の内容です。