トップメッセージ
株主・投資家の皆さま
当社グループは、国産のセキュリティソフトウェアメーカーとして、
「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」という企業理念を掲げ、成長し続けております。
現在、日本を含め世界中でランサムウェア攻撃や不正アクセス、フィッシング詐欺等、
巧妙化・多様化するサイバー攻撃による情報漏えいインシデントが多発していることから、
企業・公共機関・家庭においてセキュリティ意識の高まりが加速し、セキュリティ対策製品に対する需要が拡大しています。
また、テレワークの普及や、昨今の急速なAIの利用拡大に伴い、セキュリティ担当者が直面する脅威も高度化し、
セキュリティ運用業務の負荷が課題となっています。これらのニーズに対応すべく、当社は高い優位性を持つ「ホワイト運用」に加え、
最新のセキュリティ機能を備えた「i-FILTER」Ver.10、「m-FILTER」Ver.5を提供しています。
また、クラウド環境でも安全にWebとメールを利用できるクラウドサービス「i-FILTER@Cloud」「m-FILTER@Cloud」も展開しています。
これらの製品は多くのお客様から高い評価を頂いており、2025年6月末時点において
ユーザー数は1,380万ライセンス(2025年4月より15万ライセンス増)に達し、
約8年前の発売開始から現在に至るまでお客様からのマルウェア感染などの被害報告はゼロとなっております。
さて、昨年5月に中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)を発表いたしましたが、初年度である2025年3月期に続き、
今期2026年3月期の第1四半期も案件獲得が計画以上に好調に進み、順調に計画を進捗させることができています。
企業向け市場においては、メールのクラウドセキュリティ対策ニーズを捉えた「m-FILTER」が高成長したことに加え、
主力製品「i-FILTER」「m-FILTER」に付加価値を与えるオプション製品「Anti-Virus&Sandbox」や「f-FILTER」との
クロスセル・アップセル戦略が堅調に推移した結果、着実な成長を続けることができています。
公共向け市場においては、前年度より実施している徹底した案件管理により、「GIGAスクール構想 第2期」案件の獲得シェアを
前年度末の89%から95%へと拡大することができています。また、「次世代校務DX」案件においても、
「GIGAスクール構想」の顧客基盤を活用して営業機会を創出することに成功しており、
主力製品に加えて「FinalCode」や「f-FILTER」をセット販売することで契約高が大幅に成長しています。
今期は当該中期経営計画の2年目となりますが、
引き続き「セキュリティ事業の成長」「公共市場シェア拡大」「新施策実行のための人材投資」の3つの重点領域を掲げて取り組みを進め、
当該計画で目標とする売上高・営業利益の拡大と営業利益率の更なる向上を実現していく所存です。
特に「公共市場シェア拡大」においては、5年間の「GIGAスクール構想 第2期」案件において、
その過半数の案件が今期に生じる見込みですので、その機会を確実に捉えて受注シェア拡大を目指してまいります。
最後になりますが、皆様のおかげをもちまして当社グループは本年度、
おかげさまで創立30周年を迎えることができました。
多くのステークホルダーの皆様に厚く御礼申し上げます。
これからもデジタルアーツは、インターネットを利用する
企業・公共・学校・家庭のお客様と真摯に向かい合い、
皆様の期待にお応えできる製品を創出していくとともに
「より便利な、より快適な、より安全なインターネットライフに貢献していく」
という経営理念のもと、新たな価値創造に挑戦し続けます。

2025年07月31日
デジタルアーツ株式会社
代表取締役社長 道具 登志夫